「もしかしたら物凄く頑張れば、僅かながらも希望があるんじゃないか?」と思うよりかは、絶対的に諦めざるを得ない状況に陥ってくれた方が心は救われる。
何かを望む対象に対して緊張したり恐怖したりすることがある。心臓がバクバクなるようなことだ。
あれって具体的には好きな人に対して起こったりするのだが、なんでそうなるかと言うと、「その対象に欲望を向けているから」なんだよなぁ、ということである。
その欲望が強ければ強いほど、緊張する。その理由は「欲望を叶えるのが相手次第」という絶対的な依存関係になっているからである。だから、もう無理な状態になってしまうと、本当にその人に対して緊張しなくなる、楽になる。
だって、その人に欲望することがなくなったから。依存関係が解消されたから、顔色を伺う必要もない。
欲望ってのは、人を動かす原動力であるのだが、他者に向ける場合においては特にバランスを考えないといけないのである。